ごく軽い麻痺が残っているだけでも実用的に手を使えるようになることが少ない、と考えられています

脳梗塞や脳出血などでみられる症状として多いのが片麻痺、つまり片方の上肢と下肢の麻痺です。

 下肢に麻痺が残る場合、装具や杖を使用して、両足で歩く治療を行います。

 しかし、上肢の麻痺については、大変難しい問題があります。それは、ごく軽い麻痺が残っているだけでも「実用的に」手を使えるようになることが少ない、と考えられているからです。
 
 この問題に対して、リハビリ医療では2つの側面からアプローチしています。

 1つは、できるだけ麻痺した上肢を訓練すること、もう1つは、麻痺していない方の上肢で代償することです。

 2つのアプローチはうまくバランスがとれていれば良いのですが、結局「実用的に」ならないなら最初から「麻痺していない方の上肢を使う訓練をした方が早い」、と考える医師や療法士も少なくありません。

 その方が早く着替えや食事などの日常生活動作が改善するからです。


 普通、リハビリ医療では治療効果を判定するために、日常生活動作を点数化しています。

 ですから、麻痺していない方の上肢による片手動作ばかり訓練した方が、より点数が上がりやすく「効果的な」治療ということになります。

 その結果、患者さんからは、「麻痺している方をリハビリしてもらいたいのに、いつも麻痺していない方の使い方ばかりを訓練されてしまう」という不満が聞かれるのです。

 それは当然のことと思います。

 麻痺している手を動かしたいと思うのは、人間の自然な感情であり、いくら「理論的に」治らない、と言われてもすぐに納得できることではありません。

 ところがこのような場合に、「いつまでも障害の回復に『固執』している」とか「『障害受容』ができていない」などという言葉で片付けられていることが少なからずあります。

 人の心を理解しない医療者の言葉に、大変傷つけられる患者さんは多いのです。


 米国では20年ほど前から、「麻痺している方の上肢をもっと集中的に訓練しよう」、という動きが出てきました。

 これはやみくもに頑張る、といった類のものではなく、脳の可塑性を利用するれっきとした先端医療です。

兵庫医科大学が勧める「CI療法」や鹿児島大学医学部の「反復促通法(川平法)」等です。

「反復促通法(川平法)」は今回のNHKスペシャルで紹介されましたし「CI療法」は前回のNHKスペシャルで紹介されました。


 さて、リハビリ医療関係者は『ごく軽い麻痺が残っているだけでも「実用的に」手を使えるようになることが少ない』と考えているようですが、私の体験からすれば『手に麻痺が残っていても「実用的に」使える』のです。

 だから早期から麻痺した上肢を訓練して少しでも動くように治療することが、これからのリハビリだと考えます。

 少しでも動くようになれば「両手を使う」訓練を続けるのです。

 「両手を使う」ことは帰宅して家庭生活でも社会生活でも可能です。


 私は脳出血から1年後には痲痺は残りますが、殆どのことが両手で出来るようになりました。

 両手を使い続けて16年が過ぎましたが、痲痺の左手も不自由ながら可成り動いているのです。

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