何故に麻痺側の回復リハビリテーションをしてくれないのか

兵庫医大の“『麻痺側上肢集中訓練プログラム』CI療法”に次のようなことが書かれている。 

 『下肢の麻痺が残る場合、歩くために装具をつける治療がスタンダードになっています。上肢の麻痺については、大変難しい問題があります。それは、ごく軽い麻痺が残っているだけでも「実用的に」手を使えるようになることが少ない、ということです。 
 そして、軽い麻痺が残っていても実用的に使えないから『麻痺していない方の上肢(健側上肢といいます)で代償する訓練をする。
それは「実用的に」ならないなら、最初から健側を使う訓練をした方が早い、と考える医師や療法士も少なくありません。その方が早く着替えや食事などの日常生活動作が改善するからです。普通、リハビリ医療では治療効果を判定するために、日常生活動作を点数化しています。ですから、健側上肢による片手動作ばかり訓練した方が、より点数が上がりやすく、「効果的な」治療ということになります。
その結果、患者さんからは「麻痺している方をリハビリしてもらいたいのに、いつも麻痺していない方の使い方ばかりを訓練されてしまう」という御不満がしばしば聞かれました。当然のことと思います。麻痺している手を動かしたいと思うのは、人間の自然な感情であり、いくら「理論的に」治らない、と言われてもすぐに納得できることではありません。ところがこのような場合に、「いつまでも障害の回復に『固執』している」とか「『障害受容』ができていない」などという言葉で片付けられていることが少なからずありました。人の心を理解しない医療者の言葉に、大変傷つけられる患者さんも多かったことでしょう。』


 ここでCI療法の登場となるのである。それはそれで良い事です。しかし、CI療法を採用しない病院で、しかも麻痺手の訓練を行わない療法士はどのように評価すれば良いのでしょうか。急性期から回復期に転院するとき、何を選定の基準にすればいいのでしょか。

 “麻痺手を積極的に訓練するかどうか”でしょうか。でも“麻痺手を積極的に訓練する”のは、リハビリ病院として当たり前のことです。


 私は提案します。急性期でも回復期でも維持期でも何時でも良いですから両手を使う努力を始めてください。片手動作を止めろとは言いません。とにかく昔のように両手を使う努力をするのです。先ずは両手を組んでください。両手を合わせてください。


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