靴紐を結ぶことが出来ますか?

リハビリ病院に転院した最初の作用療法室です。
担当の療法士が言いました「マサおじさん、着替えは一人で出来ますか?」
意味が分かりませんでした。今まではナースか妻が着替えさせてくれていたからです。そして周りを見回して気がつきました。私はパジャマ姿ですが周りの患者さんは全員着替えているのです。

着替えるのが普通なのだ。だから着替えられるかどうかを聞かれたのだ。自分で着替えたことは無いし困ったな。でも取りあえずは右手が動くから何とかなるだろう。で、答えました。「多分出来ると思います」。

すると言われてしまいました「では試してみましょう」。そして大きめのパジャマを渡されました。「着ているパジャマは脱がなくてもいいですから上に着てみてください」。

そこで右手にシャツを持ち袖に左手を入れて引きあげ肩まで着せました。そして苦労はしましたが右手も袖に通し着方を整えてからボタンを留めました。
次にズボンです。これは片手でも何とか穿くことが出来ました。

療法士は褒めてくれました。でも片手での着替えは難しい。何とか左手も使えるようになりたいと思い、療法士に頼みました。彼女は、片手で着替えるコツは教えてくれましたが、両手を使うことは返事がありませんでした。

とにかくその日から麻痺手の訓練だけが指導されました。病室に戻ってからは両手を使う練習をしました。着替えの時は出来るだけ両手を使うようにしました。着替えたパジャマをたたむ練習もしました。

トレーナーの紐付きパンツで紐を両手で結ぶ練習もしました。スニーカーの紐を結ぶ練習もしました。ペットボトルで両手を使う練習もしました。

両手を使う練習をすればするほど麻痺はあっても出来ることが増えるのです。そして少しずつ麻痺も回復してゆくのです。

指を使うことは指だけではなく手首も肘も肩も動くので上肢全体のリハビリになるのです。

時間がかかっても手助けをしないで任せることで回復が進むと思うのですが、両手動作に時間がかかるのなら片手動作をマスターして速くできれば、短縮できた時間を有効に使う方がベターである。という変な理屈で片手動作を指導する療法士もいるようだ。

事の本質を誤解しないようにお願いしたい。

とにかく、倒れてから1年後には多少の不自由はあるが何でも両手で出来るようになったのである。

このことを療法士に理解してほしい。

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