残存機能を誤解してませんか?

 脳卒中になると片麻痺になります。すると、麻痺した利き手の代わりに麻痺の無い非利き手を訓練しようとする考えがあります。また、この時の“.麻痺の無い非利き手”を残存機能と呼ぶ治療者もおられる。

 運動機能の麻痺もリハビリで回復する可能性があることが分かっています。しかし、医学的にみた回復が一定の限界にあることも事実です。ところが、医学的には同じ程度の回復でも、ある動作が出来る人と出来ない人があります。このことは、「麻痺が残っていても努力で出来るようになることがある」という事です。つまりと、完全回復しなくても日常生活は自立可能になるということではないでしょうか。

 従って、「完全回復は見込めないから、麻痺手を諦めて代償動作の訓練をすべきだ」という考えには賛成できない。なお、この時の代償動作の訓練とは、使用出来なくなった麻痺手の代わりに非麻痺手だけで動作出来る様に訓練することを指しています。今こそ「麻痺の改善・回復とは何か」を再考する必要があると思っている。片方の手が麻痺した場合は、反対側の手を残存機能だと考えるのが通例のようですが、果たしてそれだけでいいのでしょうか。

 麻痺手をいくらリハビリしても全く手に動きが起きないと確定出来る場合は別ですが、ある程度動かせるが上手く動かせない程度の方は、『残存機能は、麻痺していない方の手ではなく麻痺した手の中にあると考えています(本当は手ではなく腦なのですが)。

 脳は学習する回路ですから、障害があるなりの手足の動かし方を脳が学習する能力があると思います。だから、あまりにも早期に麻痺側を諦める・諦めさせることには反対なのです。治療側は、せめて補助的に使える様に治療すべきです。そして患者は退院後の努力で使える様にすべきだと。

 最後に、麻痺があっても日常生活の自立が可能であることが理解出来るならばリハビリに対する考え方も変わると思うし、日常生活が自立していても障害が残っている人が存在することも理解できると思う。

この記事へのコメント